- 自分が障害を持ったとき備えってどうすればいいのかな?
- その時の子どもの養育費や教育費は足りるかな?
- 障害を持った時にもらえる手当てのことをよく知らない
という方、きっとたくさんいますよね。こんな漠然とした不安がありつつも、自分が障害を負ったときの保障のことをよく知らない、そのままスルーしてしまっている方も多いと思います。
この記事ではこんなことを知ることができます。
- 自分が障害をもったときに出る障害年金のこと
- 自分が障害をもつ可能性はどのくらいか
- 自分が障害をもったときのための備え方
これがわかれば知らないことによる漠然とした不安がなくなりますし、どうすればいいか具体策を考えることができるようになります。
またすでに保険に入っている人やこれから入ろうと思っている人は、今入っている保険が適切かどうか考える判断材料になるかと思います。
自分が障害をもつ可能性はどれくらいか?
内閣府が出しているH30年版「障害者白書」によると、
身体障害者 | 436万人 |
知的障害者 | 108万人 |
精神障害者 | 392万人 |
しかしこれを参考にすることはできません。
その理由は以下の通り。
- 身体障害者のほとんどが高齢者(72.6%が65歳以上)
- 知的障害者は発達期にあらわれるものであり、発達期以降に新たに知的障害が生じるものではない
なので、私たちが必要な情報を得るにはこの人数を外す必要があります。これを加味すると以下の通り。
身体障害者 | 102万人 | 18歳~64歳 |
知的障害者 | 今回の趣旨に合わないのでカウントしない | |
精神障害者 | 392万人 | 年を取ったからなりやすいという訳ではないので、一応全世代入れておく |
これを日本の人口に対してのパーセンテージにすると以下の通り。
身体障害者 | 0.85% |
精神障害者 | 3.2% |
合計 | 約4% |
これも注意点があります。
- 実際は先天的な障害者も入っている
- 複数の障害をもっている人も別々にカウントされている
- そのため、後天的な障害者はもう少し少ない数となる
ここでは障害者の人数で、自分が障害をもつ可能性を考えてみました。
障害を負ったときにもらえる保障
障害が発生した時にもらえるお金のイメージを把握してみましょう!
教職員がもらえる障害年金
障害年金 基礎知識!
障害年金がもらえる条件
国民年金・厚生年金加入中に、病気やけがをして一定の障害状態になり、保険料納付要件等の受給要件を満たす場合に障害年金が支給されます。
教職員は「障害基礎年金」「障害厚生年金」が受け取れます!
みかん:教職員は心配なさそうね!
障害等級とは
もらえる障害年金の金額は、障害の程度(障害等級)で異なります。
障害年金に関わる等級は1~3級です。
- 日常生活に著しく支障をきたす程度の障害。他者の介助が必要。行動範囲がおおよそ家の中にとどまるなど
- 教職員として働き続けるのは不可能レベル
- 就労に支障をきたすレベルの障害
- 就労できないことはない。実際、人工関節をつけて障害年金をもらいながら働いている教員もいる
障害等級は、診断書やその人の仕事や生活の様子で総合的に判断されます。
そのため一定の基準はあるもののケースバイケースになるのが実際のところです。
- 教職を退職しても、障害基礎年金・障害厚生年金は受け取れる。しかし3年に1度、再認定があるので、もらい続けるには認定が必要
- 遺族年金のように男女でもらえる条件が異なるということはない(どういうこと?という人はこちら)
次からは実際に教職員が障害を負ったときにもらえる障害年金の解説です。
障害基礎年金
障害の程度 | 障害基礎年金(年間) |
1級 | 781700円✖1.25+(子の加算) |
2級 | 781700円+(子の加算) |
3級 | なし |
子の加算 | 金額(年間) |
第1子・第2子 | 各224900円 |
第3子以降 | 75000円 |
条件 | ・18歳到達年度の末日を経過していない子 ・20歳未満で障害等級1級または2級の障害者 |
障害厚生年金
障害の程度 | 障害厚生年金 |
1級 | 報酬比例の年金額×1.25+配偶者の加給年金額(224900円)* |
2級 | 報酬比例の年金額+配偶者の加給年金額(224900円)* |
3級 | 報酬比例の年金額(最低保障額 586300円) |
シミュレーションをしてみよう
- 障害等級1級
- 家族構成(妻・子ども1人)
- 妻も教諭
- 最低保証金額で計算
障害基礎年金 | 年額 1202025円 月額 約10万円 |
障害厚生年金 | 年額 732875円 月額 約6.1万円 |
計 | 月額 約16.1万円 |
具体的な金額がわかったね。
この金額で足りるか足りないかは家庭次第。月々の生活費や教育費などこれから使いたいお金の計算をしておくとGood!
リスクに備える?備えない?私たちが選択できる道
ここまでの情報収集と自分の家庭に必要な金額が把握できると「障害をもつ」というリスクに対する備えについて具体的に考えることができるようになります。
まず私たちにはリスクに対して「備える」「備えない」という選択肢があります。
備えないなんてことあります!?
実際「どうすればわからなくて備えていない」人は多いんじゃないかな?
実際うちもそうだったし
皆さんはどうでしょうか?
今までの情報を基に様々な選択肢を考えていきましょう!
障害を負うことに「備えない」選択
確率から考える「備えない」選択
先ほど検証した「障害をもつ可能性」を思い出してください。
全体で言えば「4%」でしたよね。
そしてそのうち「3.2%は精神疾患」でした。
この精神疾患への考え方はあくまで一例として考えてほしいのですが、次のような予防が可能ではないでしょうか?
- 精神疾患になる前に休む
- 転職をする
- 働き方を考慮した人事にしてもらう
これができたら苦労しませんよ!
という声も聞こえてきそうです…が、自分の健康と引きかえに働くことってそんなに大切ですか…?
こう考えると完全予測不可能なのは身体障害であり、その確率は0.85%となります。
この中には先天的に障害をもつ人、複数の障害をもつ人も含まれているので、実際にはもう少し少ない数字となります。
0.85%の確率に備えるか備えないか難しいところではありますね!
では次に「保険の基本的な働き」の観点で「備えない」ことについて考えてみましょう。
保険の働きから考える「備えない」選択
保険の従来の働きは「リスクの発生頻度は低いが、発生すると損失が大きい場合に有効」というものです。
つまり「めったに起きないけど、起きたら大変なことになる」というリスクに備えるものです。
この考えに当てはめて考えると…
めったに起きない | ○ | |
起きたら大変なことになる | △ | 家庭による |
というような感じになりそうですね。
- 夫婦共働きでお互いにしっかりとした収入がある
- 既に十分な資産がある
- 住宅ローンなど大型の借金がなく、生活コストが小さい
などという家庭には備える必要はないかもしれませんね。
障害を負うことに「備える」方法
障害を負うリスクに備える方法はいろいろあります
- 収入保障保険に加入する
- 投資などをして資産形成をする
- 稼ぐ力を身に着けておく
- 夫婦で共働きをする
備える=保険と思っていたけど、色々な方法があるんですね!
公務員である皆さんにとってびっくりするような備え方も入っていると思うけど、知って損はなし!
収入保障保険で備える
自分が障害を負うことの備えで真っ先に頭に浮かぶのが「保険」ですよね。
先ほども保険のことには触れましたが、保険は「めったに起きないけど、起きたら大変なことになる」というリスクに備えるものです。
保険で備える方法を選択する場合、どんな保険に入ればいいんでしょうか?
ここで、このブログで大変お世話になっている両学長(本当の自由を手に入れる『お金の大学』)によると
必要性は大きいけど、かゆいところに手が届くコスパの良い保険が少ない
という見解を示しています。なぜなら
- 多くの就業不能保険は精神障害について保障していない
- 障害年金よりも障害認定の基準が厳しくて保険金がもらえなかったというケースが少なくない
からだそうです。
それじゃあ保険で備えられないじゃないですか!
こんな声が聞こえてきそうですね。
そこで両学長は同じく著書の中で次のような保険の選び方の基準を設けてくれています。
- 障害認定基準が、公的制度と同じ
- 精神疾患も多少はカバーしてくれる
- 月額5万~15万円の保険金を、障害の続く限り受給できる
- 保険料は月1000円~3000円
『本当の自由を手に入れる お金の大学』より
教員であるみなさんに今のところおすすめできる収入保障保険は、教員収入ロングウェイサポートかな
調べた限りですが、上記の基準に満たしていて今のところおすすめできそうな収入保障保険が「教職員収入ロングウェイサポート」かなと思っています。
よかったら目を通してみてください。
教職員収入ロングウェイサポート(公益財団法人 日本教育公務員弘済会)
投資をして資産形成をする
これは障害リスクに備える意味以外でもぜひやってみてほしいと思います。
例えば高配当株投資で資産形成をして、月10万円の配当が得られるようになれば、障害年金と合わせると、かなり経済的な安心感が得られますよね。
保険は障害を負ったときでないとお金が受け取れませんが、投資は健康でもお金を運んできてくれます。
最近は「投資をしないリスク」について叫ばれるようになってきているよ
今はYouTubeなどで無料で有益な情報を得ることができます。
学ぶだけなら何のリスクもありません。
ぜひ学んでみたらどうでしょうか?
しっかり学んでリスクコントロールして投資をすれば怖くないよ!
稼ぐ力を身に着けておく
家から自力で出られなくなっても、「自宅で稼ぐ力」を身に着けておけばリスク分散になります。
僕は、ここでブログを作る力やライティングの力を伸ばしている。いざ働けなくなってもパソコンさえあれば少しでも稼げるかもしれないという安心感に繋がってるよ!
えええ~!私には自分で稼ぐなんてスキルも才能もないです
そんな人におすすめの動画がこちら↓
SNSは今から無料でできる自己投資です。
- 自分が社会にとってどんな価値があるのか見つけだす
- 社会の中で自分の持っている価値を人に知ってもらい提供する訓練をする
「学校」という枠組みがない社会の中で泳ぐ練習をするという感じでしょうか。
教員以外で社会を渡り歩いていける自分の価値も探してみるといいかもしれません。
夫婦で共働きをする
夫婦で共働きをすれば、片方が働けなくなった時のリスクはとても低くなりますよね。
ある意味一番シンプルなリスク回避法かもしれません。
まとめ
今回は教員である自分が障害を負うリスクに対する備えについて解説しました。
約4%(ただし実際はもっと少ないと予想される)
- 身体障害…0.85%
- 精神障害…3.2%
- 障害基礎年金
- 障害厚生年金
障害の程度 | 障害基礎年金(年間) |
1級 | 781700円✖1.25+(子の加算) |
2級 | 781700円+(子の加算) |
3級 | なし |
子の加算 | 金額(年間) |
第1子・第2子 | 各224900円 |
第3子以降 | 75000円 |
条件 | ・18歳到達年度の末日を経過していない子 ・20歳未満で障害等級1級または2級の障害者 |
障害の程度 | 障害厚生年金 |
1級 | 報酬比例の年金額×1.25+配偶者の加給年金額(224900円)* |
2級 | 報酬比例の年金額+配偶者の加給年金額(224900円)* |
3級 | 報酬比例の年金額(最低保障額 586300円) |
- 精神疾患になる前に休むなど、障害を負うリスクを低減させる
- 収入保障保険に加入する
- 稼ぐ力を身に着けておく
- 夫婦で共働きをする
バランスよくリスクに備えて、人生の満足度が高くなる選択をしよう!